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鋳物加工の実績事例と高精度化のポイント

目次

「自社の製品に近い鋳物加工の事例を知りたい」「どのような形状や精度の加工が可能なのか確認したい」とお考えではないでしょうか。

鋳物はその製法上、内部の巣(空洞)の発生リスクや不均一な硬さなど特有の課題があり、一般的な金属加工とは異なるノウハウが求められます。そのため、加工業者が過去にどのような事例を手掛けてきたかを確認することは、技術力を見極める上で重要です。

本記事では、鋳物加工の代表的な製品事例を紹介するとともに、事例から読み解く技術的なポイントや、依頼先選びに役立つチェック項目を解説します。

鋳物加工の代表的な事例・製品例

鋳物部品は、その優れた振動吸収性や複雑な形状を実現できる特性から、さまざまな産業分野で活用されています。ここでは代表的な加工事例を3つ紹介します。

1. 自動車・産業機械のエンジン関連部品

シリンダーブロックやクランクケースなど、エンジンの心臓部となる部品には鋳鉄やアルミ鋳物が多用されます。これらの事例では、多数の穴あけや平面削りが必要であり、ピストンが往復するシリンダー内径には高い真円度と円筒度が要求されます。

2. ポンプ・バルブなどの流体制御部品

水やガス、油などを制御するポンプのケーシングやバルブ本体も鋳物の代表的な事例です。流体が漏れないようにするための高い密閉性が求められるため、フランジ面の平坦度や、パッキンが当たる部分の緻密な表面粗さを実現する切削加工が行われます。

3. 工作機械のベッド・コラム(ベース部品)

工作機械自体の土台となるベッドやコラムには、剛性が高く振動減衰性に優れた鋳鉄が使用されます。数メートルに及ぶ大型鋳物の事例も多く、大型の門型マシニングセンタなどを用いて、高精度な平面加工やガイド面の加工が施されます。

事例から読み解く、鋳物加工を成功させる3つのポイント

さまざまな鋳物加工の事例を分析すると、高品質な製品を安定して生み出すためには、いくつかの共通した技術的ポイントがあることが分かります。

専用治具の設計と固定の工夫

鋳物は型から取り出したままの複雑な形状(自由曲面)をしていることが多く、そのままでは工作機械に真っ直ぐ固定できません。加工事例の背景には、対象物の形状に合わせて専用の治具を設計し、加工時のひずみやビビリを抑える固定技術が存在します。

内部欠陥(巣)を考慮した加工条件の設定

鋳物の内部に潜む「巣」は、刃物の破損や加工精度の低下を招く原因となります。加工技術を持つ業者の事例では、材質の特性を熟知し、適切な切削速度や送り速度を設定することで、工具への負担を軽減しつつ安定した加工を実現しています。

同軸度を確保する高精度なボーリング加工

複数の穴の中心軸を一直線に通す「同軸度」が求められるギアボックスなどの事例では、マシニングセンタや横中ぐり盤を用いたボーリング加工が活躍します。専用のボーリングバーを使用し、ミクロン単位の調整を行うことで、設計図通りの幾何公差を満たします。

鋳物の材質別に見る加工の特徴

鋳物加工の事例を探す際は、自社が希望する材質の加工経験があるかどうかも確認しましょう。材質によって加工の難易度や注意点が異なります。

ねずみ鋳鉄(FC)の加工事例

FC材は切削性が比較的良好で、幅広い部品に使用されています。事例も多く見られますが、切削時に粉状の切りくずが発生するため、機械の摺動部を傷めないような対策や、切りくず排出のノウハウを持つ業者が手掛けています。

ダクタイル鋳鉄(FCD)の加工事例

FCD材はFC材よりも強度と靭性が高く、自動車の足回り部品などに使われます。その分、FC材に比べて切削抵抗が大きく工具が摩耗しやすいため、適切な刃物の選定やクーラント(切削液)の管理が加工成功の鍵となります。

アルミ鋳物の加工事例

軽量化が求められる部品で採用されるアルミ鋳物は、柔らかく切削しやすい反面、加工熱で変形しやすいという特徴があります。熱ひずみを抑える加工パスの工夫や、構成刃先(切りくずが刃先に溶着する現象)を防ぐ技術が事例に反映されています。

事例を確認する際のチェックポイント

業者のWebサイト等で加工事例を見る際は、単に写真を見るだけでなく、以下の項目をチェックすることで自社の要望に合う会社かどうかの判断材料になります。

材質とサイズ 自社が依頼したい材質(FC、FCD、アルミ等)やサイズ感(手のひらサイズか、大物か)と一致する事例があるか。
要求精度と公差 幾何公差(同軸度、真円度など)や寸法公差がどの程度まで対応可能か、具体的な数値が記載されているか。
加工ロット 試作単品の事例が多いのか、専用治具を用いた量産加工の事例が多いのか。

まとめ

鋳物加工の事例を確認することは、業者の得意分野や技術力を測る有効な手段です。

これらを基準に事例を読み解くことで、自社の目的に合った加工業者を見つけることができます。

当サイトでは、高精度なボーリング加工や複雑な鋳物加工に対応できる会社を紹介しています。パートナー選びの参考に、ぜひトップページもご覧ください。

【加工部品別】ボーリング加工会社3選

製造部品に応じた精度要求にしっかり応えられる、信頼性の高い技術や実績を持ったボーリング加工会社を選ぶことは、再検査・差戻しの工数を考慮すると、トータルコストの削減に繋がります。ここでは「治具ベース・鋳物」「大物部品」「アルミ加工部品」と用途が異なる部品分類に着目し、信頼できるおすすめの加工会社を厳選紹介します。

治具ベース・鋳物加工なら
新川製作所
新川製作所
引用元:新川製作所
(https://www.shinkawa-ss.jp/)
おすすめの理由
  • YASDAのマシニングセンタを駆使したボーリングで、複雑形状の治具ベース加工や技術力が必要となる鋳物加工にも対応。
  • 専任加工エンジニアが、条件設定、製造・加工、測定まで一気通貫で対応し、治具の品質を担保。
主な設備 5軸+5P マシニングセンタ[YASDA]YBM 8T-63TT
架台やプレートなど
大物部品なら
北條製作所
北條製作所
引用元:北條製作所
(https://hojo-s.co.jp/)
おすすめの理由
  • ボーリング加工・大物部品加工の専業メーカーで100年以上の実績(※1)があり、信頼性が高い品質保証体制を構築。
  • 希少な最大加工面積高さ1350×幅2500×長さ5000mmに対応。監視カメラで24時間加工を実現。
主な設備 5面加工門形 マシニングセンタ[オークマ]MCR-A5C
アルミ加工部品なら
HILLTOP
HILLTOP
引用元:HILLTOP
(https://hilltop21.co.jp/)
おすすめの理由
  • 長年研鑽されてきた職人技術や加工ノウハウをデータベース化し、未経験でも完成度の高いアルミ加工ができる仕組みを構築。
  • 「HILLTOP SYSTEM」による独自のオートメーション生産で、アルミ加工の多品種・短納期を実現
主な設備 5軸マシニングセンタ[松浦機械]MAM72-63V

(※1)参照元:北條製作所( https://hojo-s.co.jp/about/)※2024年10月調査時点